VRChatに東雲めぐ夏祭りワールドを公開した話

概要

先日、有志の方と一緒に、「SHOWROOMER東雲めぐさんのための夏祭り」をコンセプトにしたVR世界(ワールド)を、VRChatというゲーム上に作成しました。
多くの方が協力してくださり、無事に公開することができました。
一段落ついたので、作成に込めた思いなどをつらつらと書き残そうかと思います。

書きたいこと

担当部分

  • やったこと
    ワールド作成、ワールドデザイン、総合演出、負荷軽減
  • やってないこと
    企画、全体周知、絵馬関連、応募してくれた夏祭りアイテムの回収、ライセンス確認、モデリング、テクスチャ作成など

開発期間

約一週間。開発期間を絞ったのは以下の理由

  • テーマが「夏祭り」なのに、夏が終わってしまうから
  • 自分の都合上、一気に作りたかったから
基本的に平日は仕事があるので土日がメインの作業時間になるが、その週を逃すと開発時間を確保できない状態だったので、自分としてもぎりぎりの挑戦だった。
予想以上のイラストが集まったのもあり、楽しかったけど本当に厳しい戦いだった…

ワールドに入った直後の雰囲気

ワールドに入った直後には遠くからラッキー音頭が聞こえることで、訪れた人に「今から夏祭りの会場に入るんだな」という気持ちを抱いてもらう効果を期待している。
また、ファーストビューでやぐら、絵馬、看板、フォトスポット、胸像が目に入るようにし、ワールド内のコンテンツがだいたいわかるようにデザインした。
ちなみにラッキー音頭には、めぐるーまー有志の音声とめぐちゃん本人の合いの手が含まれている。

配置のランダム感

バーチャル世界でありながらも、「作られた世界」である感覚を減らしたかった。そのため、屋台、旗や提灯などは意図的に配置を整えず、人が設置したゆえの配置のズレを意識して設置してある。
あまりにも綺麗に並んでいるとどうしても無機質な印象を受けてしまうので、この演出は良かったと思う。

一人でも寂しくないような夏祭り、だけど一人で来たくなるワールド

よっぴぃさんが企画当初に行っていた、一人で行くと寂しくなるんじゃないか、という意見が気になっていた。
そのため、なんとかNPCとしてキャラクターをワールドに登場させたかった。できたのでよし。
一方で、大人数でくると絵馬などのじっくりみたいコンテンツを楽しみきれないんじゃないかとも思ったので、一人でくるメリットも用意した。それが7人のミニたくあんマンとイースターエッグの二つの隠し要素。
一人で来ないとメッセージが読めなかったり、自分で探し切る欲求を呼び起こせればと思った。

やぐら

夏祭りワールドの象徴的なシンボルとして会場の中心付近に大きなタワーを設置する予定だったが、ライセンス的に厳しかったのでやぐらに変更した。結果的にはスタッフロールを流したり、メリハリをつけることができてよかった。
Clses(くるせす)さんがやぐらを作ってくれたが、正面からは梯子が見えないようにしてもらった。ワールドに入った直後のファーストビューにやぐらを入れたかったので、一番見た目の良い面を作りたかった。

やぐら上の視線誘導

やぐらの頂上に登る方法を背面のはしご経由にしたため、登った直後の方向が会場の方向を向いてしまった。
スタッフロールを流すにはやや画面がごちゃついて見えてしまうため、屋台のない方向に視線を誘導したかった。
そのため、やぐら頂上に空を見上げる形でたくあんマンに立ってもらい、同じ方向を向くとスタッフロールが流れる、といった視線誘導を行った。

やぐらの上の体験設計

三十個(みそこ)さんの発案で曲の終わりをスタッフロールの最後に合わせた。
みそこさんに確認してもらったタワーのライセンス上、悪意あるユーザーの行動に晒されない使用方法なら利用が可能だったため、花火としてタワーを打ち上げることにした。
技術的にもライセンス的にも、使えるかどうか最後まで難航した部分だったが、無事に実装できたのでよかった。

しっとり系の曲を流す場所を制限した

ワールド全体としては明るく楽しんでほしいという気持ちがあった。三十個さんの「参加者全員の名前を出したい」という意見を元に、やぐらの上でじっくりとみてもらう体験を設計した。当初は看板に名前を列挙するか?という想定だったが、参加者がすごく多かったのでスタッフロールの形に変更してみた。動かしてみたら予想以上によかった。文字が若干光ってるのも良い。BGMもじっくり聴けるポイントがつくれたので綺麗に収まったと思う。

町を見守るたくあんマン

ハッピーパトロールたくあんマン。彼は町を見守るヒーローなので、当然夏祭り会場も見守ります。月から生まれた彼は、月に照らされた会場を見て何を思うのでしょうか。

銃のモチーフをやめたこと

射的の銃は当初見たままの銃だったが、「東雲めぐ」を取り巻く世界に武器はふさわしくないと考え、ペンライトを代用した。
射出される弾も、的の「悪い気」に合わせて、「ぱーんしゅわ」にすることにした。
射出時の音は「パーン」、悪い気に当たった時の音は「しゅわ」をイメージした音源を用意した。

中段の提灯

全ての提灯を一覧で見れるスポットが欲しかったので、段差を利用して配置してみた。
目線の高さにあるのもここくらいしかないので、じっくり見たい人はここで見れるようにした。

花火の負荷軽減

本当に厳しかった。当初採用予定だったアセットが、発火するとスパイク的に負荷が発生し、小フリーズするものだったので、改修を加えた。
あと、常時流れてる花火は別のものを選定した。
詳しい話は別で技術投稿として書きます。

音酔いするって話

自分は音で酔う感覚はよくわからないが、みそこさんがテストプレイ時に指摘してくれた。
複数の音源が同時になっていると不快に感じることがあるらしい。
BGMとしてラッキー音頭をどこにいても聞こえるように鳴らしたいので音源を複数位置に設置していたが、音源を一つにして聞こえる範囲と距離による音量の減衰を調整することで対応した。

徹底した権利問題の回避

間違いがあってはいけないので、疑わしきは使用せずの方針を貫いた。権利周りを確認してくれたみそこさんに感謝。権利の都合上採用できなかったイラストなどもあるので、この場を借りてお詫び申し上げます。

胸像

踏めないようにQuadのMesh Colliderを設置して、登ろうとするとはじかれるようにした。
完璧ではないけど、難しくなってるからよっぽど上りたい人以外は防げるはず

bloom

やっぱり花火が打ちあがってたり、綺麗な夜景としての屋台の明かりを表現するには不可欠だった。ポストエフェクトが使えて本当によかった。

三十個さんのお面

まきまきさんが最後に労いの意味を込めて三十個さんのお面を作ってくれた。
普通に屋台においても良かったが、ちょっとサプライズ感出したかったので、遊び心出しておいてみた。
きっとみんなスクショをアップしてくれるので、それを契機に気づいてもらえれば面白いかなと思った。

いろんな案

はじめはやぐらの代わりにみしかさんのタワーを設置する予定だったが、ライセンス的にNGとなった。
やぐらの上から雲の上に飛び、ペンライトで埋め尽くされたステージのようなエリアがあるといいのではという案をもらったが、テーマからズレてしまうのと、「雲の上の存在」という比喩を避けたかったので実装しなかった。
個人的には、めぐちゃんは親しみやすい人柄が魅力の一つでもあると思うので、できるだけ身近な存在であるような設計を心がけた。

隠れミニたくあんマン

当初ワールドに一つしかおいてなかったが、三十個さんの「見つけると幸せになれる」という言葉から、隠れミッキーが思い浮かんだ。そこから膨らませて7人のたくあんマンに隠れてもらうことにした。
置き場所はそれぞれストーリーが感じられるように、意味のないところには置かないようにした。
シャイだったりたそがれてたり見守ってたり…そんなイメージ。
アップデートで、胸像の隣に隠れたくあんマンを捧げる台座を作成し、前提知識がなくても「何かを集めてここに飾る」という行動を想像できるようにした。
実際に設置したときのご褒美要素も追加。

イースターエッグ

この記事を見てる人はおそらくこの存在は知っていると思うので話に触れてもいいかな。
やっぱり開発者としてはイースターエッグ仕込みたいよねってことで。
普通に仕込んでもあれなので、ちょっとだけ謎解きというか、そんな要素を混ぜた。
ただの遊び心なので、気づいてもいいし気づかなくてもいいと思ってる。
ノーヒントで見つけた方、おめでとうございます。ありがとうございます。
一応存在に気がつく導線はないわけではないので、誰にも言わなくてもいいかなとは思ってた。
けど結局伝えることになったので伝えてしまった。
正直あの場で言わなくても良かったかなーとは思ったけど、まあそれはそれで。

感想

三十個さんに声をかけてもらって始めたこの企画。
引き受けた時に想像してた数倍の盛り上がりを見せてくれて、めぐちゃんは多くの人に愛されてるなと改めて思いました。
(主に描画負荷的に)大変なことも多かったですが、この企画に関われたこと、ワールド制作をできたこと、本当にうれしく思います。
平成最後の夏にいい思い出ができました。
あまり表に出るほうではないので、これからもひっそりと応援していきたいです。
最後に、いつも配信してくれているめぐちゃん、声をかけてくれた三十個さん、一緒に開発してくれたみなさん、色々なものを提供してくれためぐるーまーのみなさん、ワールドに遊びに来てくれたみなさん、ここまで読んでくれたあなた、本当にありがとうございました!


おわり。


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この記事へのコメント

  • 三十個(みそこ)

    ryudaiさん、本当に本当にお疲れ様&ありがとうございました…!
    ワールド制作はもちろん、最後までブレない意見を言って下さって、やたら感情で揺れ動いてしまう自分はその都度助けられました。
    おかげでテーマが活きるしっかりしたワールドになって…本当にお誘いして良かったー!!って思います。
    これからもryudaiさんのワールド制作楽しみにしてます!

    またみんなが忘れた頃に、何か大っきなことやりましょう!(笑)
    2018年09月25日 09:50
  • ryudai

    返信が大変遅くなり申し訳ないです・・・!

    こちらこそお誘いいただいて本当にありがとうございました!
    ほぼはぐれめぐるーまーみたいな存在なので、いい感じに巻き込んでもらえてすごく楽しく面白いことができて本当によかったです!
    めぐランドという怪しげなワードも飛び出しておりましたのでいつの日か・・・( ˘ω˘)

    >三十個(みそこ)さん
    >
    >ryudaiさん、本当に本当にお疲れ様&ありがとうございました…!
    >ワールド制作はもちろん、最後までブレない意見を言って下さって、やたら感情で揺れ動いてしまう自分はその都度助けられました。
    >おかげでテーマが活きるしっかりしたワールドになって…本当にお誘いして良かったー!!って思います。
    >これからもryudaiさんのワールド制作楽しみにしてます!
    >
    >またみんなが忘れた頃に、何か大っきなことやりましょう!(笑)
    2018年12月04日 00:22